企業情報company information
ー 忘れないこと ー
私たちの社名にある「共生」という言葉には、自然を慈しみ、自然の営みに逆らうことなく、自然の恵みや力を最大限に活用したものづくりを行うという、企業理念が込められています。
工場での生産過程で副次的に生み出されてしまう有機廃棄物を、ほぼ全量農畜産物の肥飼料やバイオ燃料の原料として生かしています。こうした循環させる仕組みは、「自然との共生」を真摯に追求する中で、私たちがたどり着いた理想の食経営のカタチです。循環型の食経営を通じて、豊かな食生活・食文化の創造に貢献する。それが、私たちの願いです。
社長メッセージ
当社は「自然と人との共生(自然もひとも大切に)」を経営理念として掲げ、「豊かな自然を次世代に引き継ぐこと」を使命としています。その理念を表す代表的な取り組みが、「循環型の食経営」と「農場経営」です。
豆腐を作る上でどうしても避けて通れない「おから」を飼料や肥料として再利用することで、産業廃棄物を極力出さないことが、豊かな自然を次世代に引き継ぐことにつながると考えています。
また、自然との共生を体現する場として、イーハトーヴ農場を経営しています。同時に、我々は、「余計なものを使わない」という姿勢も大事にしています。余計なものを使わない姿勢とは、「昔ながらの製法・味にこだわる」ということになると考えています。また、これは「こころとからだにやさしい」「当たり前のことを当たり前に」という当社が大事にしているキーワードにもつながります。
私たちの身体は食べ物でできています。それを忘れてはいけないと思っています。「豊かな食生活・食文化の創造に貢献する企業」であり続けることが私たちの目標です。
豆腐事業の始まり
共生食品が「こだわりの豆腐」作りへの挑戦をスタートさせたのは、1984年。他の製品で取引のあった生活協同組合(以下生協)から「私たちのための豆腐を作ってくれないか」との相談を受けたことがすべての始まりでした。
生協が求める豆腐の条件は、
- 指定された国産大豆を使う。
- 凝固剤は「にがり」だけ。
- 消泡剤を使用しないこと。
これら全ての条件を満たし、さらに生協の組合員の皆様が買いやすい価格で製品を製造することは至難の技。
特に、消泡剤を使用しない豆腐作りは、当時の常識では考えられない無謀なものでした。「消泡剤」とは、すりつぶした大豆を煮る時に生じる大量の泡を消すための添加物。一度にたくさんの大豆を効率よく煮るためには、消泡剤は豆腐製造の現場で欠かせないものだったのです。「豆腐製造の機器を開発しているメーカーに『こんな豆腐を作りたい』と相談しても、ことごとく『無理だ』と言って取り合ってもらえませんでした。『素人にできるはずがない』という冷ややかな視線を感じながら、機器メーカーを訪ね歩くうちに、ようやく私たちの目指す豆腐作りに賛同してくれる会社にめぐり合いました。多くの人々の理解と知恵が生み出した「昔ながらの豆腐」、豆腐の製造を開始したものの、最初の1年間は製品にならず、生協への納入も量目不足や欠品の連続。「そんな状況でもあきらめず挑戦を続けられたのは、『私たちのための豆腐を作ってくれているのだから』という生協と組合員の皆様の理解があったから。不完全な製品でも、買い支え、食べ続けてくれたおかげで、数年後にやっと製品を安定的に供給できるまでになりました。